創業者のダグ本人です。東京で生まれ、米国で弁護士としてのキャリアを積んだ僕は、宮古島の自然と人の温かさに魅せられ、2011年のオープン以来、宮古島の豊かな恵みを「最高の一皿」に変えてお届けすることを原点として今日に至ります。そして創業当時のその想いは、今では宮古島という限定された地域にとどまらず、ベトナム・ダナン市にも直営店を持つようになり「Miyako‑jima to the world」が我々のキャッチフレーズとなりました。
僕は今、日本の急速な国力の低下を非常に危惧しています。1968年、日本は当時の西ドイツを抜いてGDP世界第二位という地位を手に入れました。時は高度成長期、そして日本はそのままバブル経済に突入していきました。僕が仕事で初めて日本を訪れた1990年10月、案内してくれていた取引先の担当者が銀座四丁目交差点のど真ん中で立ち止まり、僕の方を振り返って仁王立ちになり、両手を天にかざして「ダグ! ディス・イズ・ジャパニーズ・エコノミー!」と叫んだ光景は今でも脳裏に焼き付いています。
しかしその後30余年、日本の平均年収は425万円から約485万円へとわずかしか伸びず、一方米国は3万ドル(当時約480万円)から7万ドル超(約1,000万円強)へと倍増しました。将来予測では、今後30年間で日本のGDPがインド、インドネシア、ブラジル、ロシア、メキシコに次ぐ世界第8位へ後退するとの試算もあります。
でも今の我々の世代には、次世代のためにも、ここで諦めるという選択肢が与えられていません。だからこそ、沖縄からより多くの若者が海外に出て、日本という祖国を客観的に見ることができるようにと願ってやみません。ダグズ・グループが海外展開を加速させるのは、単に店舗を増やすためではなく、島で培った哲学とホスピタリティを世界と共有し、それをまた沖縄、いや、日本の起爆剤として活用したいからです。だから、ダグズ・グループは海外を目指します。
未来は待つものではなく、創るもの。宮古島で紡いだ物語を世界へ、そして次の世代へ。これからも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。